覚え方・学習法

旧国名の一覧と覚え方【中学受験】現在の都道府県との対応・読み方・まぎらわしい国の見分け方

この記事のまとめ旧国名(令制国)は現在の都道府県に対応します。上総(かずさ)・下総(しもうさ)=千葉、相模(さがみ)=神奈川、常陸(ひたち)=茨城、薩摩(さつま)=鹿児島のように、いまの地名・特産・歴史に名前が残っている国から覚えるのが近道です。この記事では地方別の対応表(読み方つき)と、まぎらわしい国の見分け方をまとめました。

「相模国は今の何県?」「上総と下総ってどこがどう違うの?」——旧国名は、地名・特産品・歴史の人物や出来事に何度も出てくるのに、いざ都道府県と結びつけようとすると手が止まりがちなテーマです。

コツは、ゼロから暗記するのではなく「いまも残っている名残」から覚えること。讃岐うどんの讃岐、薩摩芋の薩摩、加賀友禅の加賀——現在の特産や地名に旧国名はたくさん生きています。そこを手がかりにすれば、丸暗記よりずっと楽に定着します。

この記事では、中学受験で頻出の旧国名を地方別の対応表(読み方つき)で整理し、まぎらわしい国の見分け方と覚え方を解説します。位置は3D地図で旧国名を表示すると、現在の県との重なりが目で確認できます。

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🗺️ 旧国名(令制国)とは

旧国名(令制国)は、明治のはじめに都道府県ができる前まで使われていた地方の区分です。奈良時代に整えられ、およそ1200年ものあいだ使われてきました。だから地名・特産・方言・歴史のいたるところに名前が残っているのです。

中学受験で旧国名が問われるのは、大きく次の3つの場面です。

📝 旧国名が問われる3つの場面
  • 地理: 特産や地名(讃岐うどん・加賀友禅・伊勢神宮など)から都道府県を答える
  • 歴史: 薩摩藩・長州藩・土佐藩などの位置、戦国大名の領国
  • 融合問題: 「相模国にあたる県の特徴は?」のように旧国名を入り口にして地理知識を問う

全部で60以上の国がありますが、まずはいまの地名や特産に名前が残っている頻出の国から押さえれば十分です。

📋 地方別・旧国名と現在の都道府県 対応表

読み方と現在の都道府県をセットで確認しましょう。青字の旧国名は、位置・覚え方の詳しい解説ページにリンクしています。

東北地方

旧国名読み方現在の都道府県
陸奥むつ青森・岩手・宮城・福島
出羽でわ秋田・山形

「みちのく(道の奥)」の陸奥と、日本海側の出羽で「奥羽」。奥羽山脈の名前のもとです。

関東地方

旧国名読み方現在の都道府県
常陸ひたち茨城
下総しもうさ千葉北部・茨城南西部
上総かずさ千葉中央部
安房あわ千葉南端
武蔵むさし東京・埼玉・神奈川の一部
相模さがみ神奈川
上野こうずけ群馬
下野しもつけ栃木

常陸は日立市、相模は相模原市・相模湾に名が残ります。房総半島は北から下総→上総→安房の順(→上総・下総の見分け方)。

中部地方

旧国名読み方現在の都道府県
越後えちご新潟
越中えっちゅう富山
越前えちぜん福井北部
加賀かが石川南部
甲斐かい山梨
信濃しなの長野
駿河するが静岡中央部
遠江とおとうみ静岡西部
尾張おわり愛知西部
三河みかわ愛知東部
美濃みの岐阜南部
飛騨ひだ岐阜北部

北陸の日本海側は南から越前→越中→越後(→見分け方)。加賀は加賀友禅・加賀百万石で有名です。

近畿地方

旧国名読み方現在の都道府県
伊勢いせ三重
紀伊きい和歌山・三重南部
近江おうみ滋賀
山城やましろ京都南部
大和やまと奈良

伊勢は伊勢神宮、近江は琵琶湖(近江盆地)、大和は大和朝廷の地。摂津・河内・和泉(大阪)、播磨(兵庫)もあわせて押さえると近畿が固まります(下の補足表)。

中国・四国地方

旧国名読み方現在の都道府県
出雲いずも島根東部
石見いわみ島根西部
讃岐さぬき香川
阿波あわ徳島
伊予いよ愛媛
土佐とさ高知

出雲は出雲大社、石見は石見銀山(世界遺産)、讃岐は讃岐うどん。四国は阿波(徳島)・讃岐(香川)・伊予(愛媛)・土佐(高知)の4国=「四国」の由来です。

九州地方

旧国名読み方現在の都道府県
薩摩さつま鹿児島西部

薩摩はさつまいも・薩摩藩・西郷隆盛。九州はほかに筑前・筑後(福岡)、肥前(佐賀・長崎)、肥後(熊本)、豊前・豊後(大分ほか)、日向(宮崎)、大隅(鹿児島東部)が頻出です(下の補足表)。

あわせて覚えたい旧国名(補足)

上の表に入りきらない、入試で出やすい旧国名です。現在の県とセットで確認しておきましょう。

旧国名読み方現在の都道府県
摂津せっつ大阪北部・兵庫南東部
河内かわち大阪東部
和泉いずみ大阪南部
播磨はりま兵庫南西部
但馬たじま兵庫北部
丹波たんば京都・兵庫の一部
因幡いなば鳥取東部
伯耆ほうき鳥取西部
備前びぜん岡山南東部
備中びっちゅう岡山西部
備後びんご広島東部
安芸あき広島西部
周防すおう山口東部
長門ながと山口西部
筑前ちくぜん福岡北西部
筑後ちくご福岡南部
豊前ぶぜん福岡東部・大分北部
豊後ぶんご大分
肥前ひぜん佐賀・長崎
肥後ひご熊本
日向ひゅうが宮崎
大隅おおすみ鹿児島東部
若狭わかさ福井南部
志摩しま三重東部
佐渡さど新潟(佐渡島)

※北海道は「蝦夷地」、沖縄は「琉球」と呼ばれ、令制国には含まれていませんでした。

🔍 まぎらわしい旧国名の見分け方

旧国名の失点は、たいてい「上・下」「前・中・後」のグループで起きます。ルールを1つ押さえるだけで一気に整理できます。

💡 大原則: 「上・前」は都(京都)に近い側

同じ地方を分けた国は、都に近い方から「上(かみ)/前」、遠い方が「下(しも)/後(ご)」と付けられました。だから位置ではなく「京都からの近さ」で決まります。

上総(かずさ)と下総(しもうさ)

どちらも千葉県。ここが最大のひっかけです。房総半島は北から下総→上総→安房と並びますが、当時は船で東京湾を渡るルートが基本だったため、都(京都)から海路で近い南側が「上総」、遠い北側が「下総」になりました。地図の上下(北が上)とは逆なので注意。

千葉県の地図上に下総(北部)・上総(中央部)・安房(南端)の位置を示し、都に近い南側が「上」であることを矢印で表した図

越前・越中・越後(えちぜん・えっちゅう・えちご)

もとは「越(こし)」という1つの国。都に近い南西から越前(福井)→越中(富山)→越後(新潟)。日本海側を北へたどる順で「前・中・後」と覚えます。

日本海側の地図上に越前(福井県)・越中(富山県)・越後(新潟県)の位置を示し、都に近い南西から前・中・後の順に並ぶことを矢印で表した図

備前・備中・備後(びぜん・びっちゅう・びんご)

もとは「吉備(きび)」。都に近い東から備前(岡山)→備中(岡山)→備後(広島)。備前焼は岡山、尾道(備後)は広島。

岡山県・広島県の地図上に備前(岡山県南東部)・備中(岡山県西部)・備後(広島県東部)の位置を示し、都に近い東から前・中・後の順に並ぶことを矢印で表した図

その他のペア

  • 三河(愛知東部)と尾張(愛知西部): 徳川家康は三河、織田信長は尾張。「みかわ=みぎ(東)」と語呂で。
  • 筑前・筑後(福岡)/肥前(佐賀・長崎)・肥後(熊本)/豊前・豊後(大分ほか): 九州は「前・後」ペアが多い。前が都(北)寄りと覚える。
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📝 覚え方のコツ(名残から覚える)

旧国名は、丸暗記より「いまも残っている名残」から入るのが定着の近道です。3つの手がかりで覚えましょう。

① 特産・名物から

讃岐うどん→讃岐=香川、薩摩芋→薩摩=鹿児島、加賀友禅→加賀=石川、伊勢えび→伊勢=三重。特産と旧国名はセットで問われるので、一石二鳥です。

② 今の地名から

常陸→日立市(茨城)、相模→相模原市(神奈川)、越後→越後湯沢(新潟)、甲斐→甲府市の「甲」(山梨)。市の名前や駅名に旧国名が生きています。

③ 歴史の人物・藩から

薩摩藩=鹿児島、長州藩=長門・周防(山口)、土佐藩=土佐(高知)、肥前藩=佐賀。幕末の「薩長土肥」は旧国名で覚えると位置まで一致します。

手がかりで結びつけたら、3D地図で現在の県と重ねて位置を固め、旧国名の一覧ページで1国ずつ確認するのがおすすめです。都道府県そのものが不安な場合は、先に都道府県の覚え方で土台を作りましょう。

❓ よくある質問

上総(かずさ)は今の何県ですか?

現在の千葉県の中央部です。房総半島は北から下総(しもうさ)→上総(かずさ)→安房(あわ)の3国に分かれていました。上総・下総はどちらも千葉県(下総は一部茨城県)です。

下総(しもうさ)は今の何県ですか?

現在の千葉県北部と茨城県南西部です。上総の北側にあたります。都に近い南側が上総、遠い北側が下総になります。

常陸国(ひたち)は今の何県ですか?

現在の茨城県の大部分です。茨城県の日立市に名前が残っています。

相模(さがみ)は今の何県ですか?

現在の神奈川県の大部分です。相模原市・相模川・相模湾に名前が残っています。東どなりの武蔵(東京・埼玉)とセットで覚えます。

旧国名は中学受験で覚える必要がありますか?

主要な旧国名は覚えておくと有利です。歴史(薩摩・長州など)や特産(讃岐うどん・加賀友禅など)に旧国名が数多く残っており、地理と歴史の両方で問われます。まずは名残が残っている国から覚えましょう。

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この記事を書いた人: すた(@study_manage

小学5年生の父。地図の暗記に苦戦する息子のために3D日本地図アプリ「CHIZU QUEST」を自作し、親子で使いながら改良を続けています。旧国名も、息子が「相模ってどこ?」とつまずいたのをきっかけに、地図に重ねて覚えられるように整理しました。運営者情報 →

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