覚え方・学習法

促成栽培・抑制栽培・近郊農業のちがい|産地と覚え方

促成栽培は暖かい地方で早く、抑制栽培は涼しい地方で遅く出荷する栽培です。近郊農業は大都市の近くで新鮮なうちに出荷する農業です。

3つとも「いつ・どこへ売るか」の工夫です。出荷の時期をずらすのが促成と抑制、運ぶ距離を縮めるのが近郊農業と分けると、問題で迷わなくなります。産地と品目は生産量の順位とセットで整理します。

この記事の要点

  • 促成栽培=早く出荷。宮崎・高知(きゅうり・なす・ピーマン)
  • 抑制栽培=遅く出荷。長野・群馬の高原野菜(レタス・キャベツ)、愛知の電照菊
  • 近郊農業=大都市の近く。千葉・茨城など
  • 促成と抑制は他の産地の出荷が少ない時期をねらう

🌱 3つの農業をくらべる

色のついた月を見くらべてください。促成栽培は冬から春、抑制栽培は夏、近郊農業は一年じゅうです。促成と抑制は「時期」を、近郊農業は「距離」を工夫しています。

促成栽培=早く出す1月でも暖かい宮崎 7.8℃東京 5.4℃遠くの大都市へ出荷する月(イメージ)123456789101112暖かい地方のハウスきゅうり・なす(宮崎・高知)
抑制栽培=遅く出す8月でも涼しい野辺山 19.5℃東京 26.9℃暑い夏に出す出荷する月(イメージ)123456789101112涼しい高原の畑レタス・キャベツ(長野・群馬)
近郊農業=近くで作る大都市のすぐそば千葉・茨城→東京近いので新鮮出荷する月(イメージ)123456789101112時期より「距離」で勝負はくさい・ねぎ(千葉・茨城)

出荷する月は、ふつうの作り方とのちがいが分かるようにしたイメージです。気温は気象庁の平年値(1月・8月の月平均)。

促成栽培抑制栽培近郊農業
工夫出荷を早くする出荷を遅くする消費地の近くで作る
生かすもの冬でも暖かい気候、ビニールハウス夏でも涼しい高原、電灯の光大都市までの近さ
主な産地宮崎県・高知県長野県・群馬県・愛知県(電照菊)千葉県・茨城県など
品目の例きゅうり・なす・ピーマンレタス・キャベツ・菊ねぎ・はくさい・ほうれんそうなど

産地を地図で見る

促成栽培の宮崎県・高知県、抑制栽培の長野県・群馬県・愛知県、近郊農業の千葉県・茨城県を色分けした地図。東京の位置に印
産地は代表的な県。促成栽培の産地は大都市から遠く、近郊農業の産地は大都市のすぐそばにある

出荷の時期をくらべる

同じ品目でも、ふつうの作り方と時期をずらしています。ほかの産地の出荷が少ない時期に出すと、高く売れるからです。

123456789101112夏野菜ふつうの畑(きゅうり・なす)促成栽培(宮崎・高知)レタス・キャベツ暖かい平地抑制栽培(長野・群馬の高原)菊ふつうの菊電照菊(愛知・渥美半島)新鮮な野菜近郊農業(千葉・茨城など)

出荷時期のイメージを示した模式図です。実際の時期は品目や地域、その年の気候によってちがいます。

気温で見る「なぜその場所か」

気象庁の平年値で、宮崎・東京・野辺山(長野県の高原)の気温をくらべました。

-10℃0℃10℃20℃30℃1234567891011127.8℃27.6℃5.4℃26.9℃-5.3℃19.5℃宮崎東京野辺山(長野県・標高1,350m)

1月は宮崎が7.8℃で、東京より2.4℃暖かいので、冬のハウスの暖房費をおさえられます。8月は野辺山が19.5℃で、東京より7.4℃も涼しいので、暑さに弱いレタスを夏でも育てられます。気温のちがいが、そのまま作るものと時期のちがいになっています。

出典: 気象庁「過去の気象データ検索」平年値(1991〜2020年)の月平均気温。

☀️ 促成栽培

冬でも暖かい宮崎平野・高知平野で、ビニールハウスを使って夏野菜をふつうより早く育てます。ほかの産地の出荷が少ない冬から春に出荷できるので、高く売れます。きゅうりは宮崎県、なすは高知県が生産量1位です。大都市から遠いので、トラックやフェリーで運ぶ費用がかかる点もセットで問われます。

🏔️ 抑制栽培

夏でも涼しい長野県や群馬県の高原で、レタスやキャベツを育てます(高原野菜)。暑さで平地の出荷が減る夏に出荷できるのが強みです。レタスは長野県、キャベツは群馬県が生産量1位で、群馬県の嬬恋村が有名です。愛知県の渥美半島の電照菊は、夜に光を当てて花が咲く時期を遅らせる抑制栽培の例です。

🚚 近郊農業

東京などの大都市の近くで、新鮮さが大切な野菜や花を作ります。運ぶ時間と費用が少なく、毎日のように出荷できます。関東地方の千葉県・茨城県が代表で、はくさいは茨城県が生産量1位です。各地の順位は生産量日本一の一覧で確かめられます。

✏️ 一問一答8問

タップ(クリック)で答えが開きます。

Q1. 暖かい気候を生かして、ふつうより早く出荷する栽培は?

促成栽培。

Q2. 涼しい気候などを生かして、ふつうより遅く出荷する栽培は?

抑制栽培。

Q3. 大都市の近くで新鮮な野菜を作る農業は?

近郊農業。

Q4. きゅうりの生産量1位で、促成栽培で知られる県は?

宮崎県。

Q5. なすの生産量1位で、促成栽培で知られる県は?

高知県。

Q6. レタスの生産量1位で、高原野菜で知られる県は?

長野県。

Q7. キャベツの生産量1位で、嬬恋村で知られる県は?

群馬県。

Q8. 夜に光を当てて開花を遅らせる花は?

電照菊(愛知県・渥美半島)。

「生産量日本一」だけのテストで確かめる

品目と産地の組み合わせを、その場で確認できます。開くと生産量日本一がえらばれた状態で始められ、まちがえた問題は解説つきで一覧になります。

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産地の位置を、3D地図で確かめよう 3D地図で生産量日本一を表示 →

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❓ よくある質問

促成栽培と抑制栽培のちがいは?

促成栽培は暖かい地方でビニールハウスなどを使い、ふつうより早く出荷します。抑制栽培は涼しい高原などで育て、ふつうより遅く出荷します。どちらも、ほかの産地の出荷が少ない時期に高く売るための工夫です。

近郊農業とは?

大都市の近くで、野菜や花を作って新鮮なうちに出荷する農業です。輸送費が安く、毎日のように出荷できるのが強みです。千葉県や茨城県などがさかんです。

高原野菜はどこで作られる?

夏でも涼しい長野県や群馬県の高原です。レタスは長野県、キャベツは群馬県が生産量1位で、夏に他の産地の出荷が減る時期に出荷します。

電照菊はどの栽培?

愛知県の渥美半島などで作られる、夜に光を当てて花が咲く時期を遅らせる抑制栽培です。

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参考資料・出典

  • 気象庁「過去の気象データ検索」平年値(1991〜2020年)
  • 品目の順位はこのサイトの生産量日本一の一覧によります
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この記事を書いた人: CHIZU QUEST 編集部(@ChizuQuest)

小学5年生の子をもつ親が運営しています。塾のテキストの暗記に苦戦する子どものために3D日本地図アプリ「CHIZU QUEST」をつくり、親子で使いながら改良を続けています。記事の整理法は、わが家の家庭学習で実際に使っているものがベースです。運営者情報 →

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